焼津神社の祭典奉仕心得の抜粋

(全体はかなり長いので私なりに抜粋させていただきました。)

祭 典 奉 仕 心 得(抜粋)
 
例大祭は「東海一の荒祭り」として知られるが、荒祭りの「荒い」は、「荒っぽい」

「暴れる」「傍若無人」という意味では決して無い。

「荒い」とは「素朴」であり「純粋」であり「まっさら」であるという意味で先人の

御祭神への「純粋」な敬慕の心によって形作られ、「その心と形を厳格に今に守り伝

えている祭」という意味である。

 祭りは八月十二日に始まるのではなく、八月一日「御注連下ろし祭」から始まる。

この日から祭り当日まで厳重な物忌みの期間に入るのである。これは神職・神社総代・

神役に限ったものではなく白装束を着て奉仕する全ての人に言えることである。

自己を律し、思念、言語、動作を慎み、心身共に清めに次ぐ清めを行なって初めて神事

に奉仕する資格を得るのである。

祭りにおいて神役を務める、またその手伝い手を務めるということは、軽々しい気持ち

で出来る物ではない。

奉仕心得の第一

御祭事の尊厳を損なうような事は絶対にあってはならない。


御神楽祭
は、「神迎えの神事」であると同時に、翌日の御神幸祭に奉仕する神役が、

最終的な清めを受ける場である。参列する神役が威儀を正すことは勿論のこと、

境内で待つ手伝い手も祭典中であることを意識した行動を心掛けなければならない。


発輿祭
は、例大祭において重要な祭事の一つであり、御白州内および周辺の者は

私語を厳に慎み、低頭の上、祭事が終るのを待たなければならない。


御旅所祭
 道中において各御旅所に寄るのは、そこで御祭事を斎行する為であり、

休憩時間ではない。御旅所への到着が遅れるという事は、単に休憩時間が短くなる

という事ではなく、御旅所祭の尊厳を損ねるということになるわけである。

奉仕心得の第二

互いに敬意を払い、協調性を持って奉仕に臨むということ。

各区祭典委員による数ヶ月前からの運営準備、篤志家(ボランティア)の手による

神輿の修理、研磨、「大廻保存会」による神輿の屋根、胴、担ぎ棒を結ぶ大廻しの技法

伝承など、御神幸祭は、八月十三日、一日の事であるが、その為に、多くの人達が長い

時間を掛けて準備をし、神役の晴れの舞台を用意しているのである。

当日の奉仕者の中に無軌道な行動をする者があれば、その多くの人々の

苦労は台無しになるのである。また、神役およびその手伝い手が自分達の示威行

動に終始する姿が見受けられるが、祭りにおいてそのような行動が

最も見苦しく、祭りを知らない集団として嘲笑されている事を忘れてはならない。

祭りは何をしても許される「無礼講」の場ではない。日常より更に厳格な礼

儀と互いの敬意が要求されるのである。祭りは礼儀と社会性を学ぶ場でもあり、それを

子供に教え育てる場でもある。


 白は清浄を意味し、祭りに奉仕するために心身共に汚れ無きことを表している。

白装束を着るということの意味を十分に自覚し、奉仕に臨まれることを期す。



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